PD患者へのアンケート結果++ -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 当サイトにて、PDと診断されている方だけにアンケート調査を行ってきました。 沢山の方からの回答を頂き、ご協力下さった沢山の方々、本当に有難うございましたm(__)m このアンケート結果を簡単にまとめてみましたので、ご覧下さい。 皆様が今後行き詰ってしまった時、辛い時など参考にして頂けると幸いです。 また、患者の身近にいらっしゃる方も患者に接する時の何かのヒントになればと思います。 尚、アンケート結果は全てを公表してるわけではございません。 プライバシーを考慮した部分は公開しておりませんので、ご了承下さいm(__)m |
アンケートを全て集計しながら感じた感想ですが、一番思ったことはやはりPDはまだまだ 認知度が低い病であるということです。 そして年齢層は圧倒的に20代〜30代の方が多く、働き盛り・子育て真っ最中という何かと 忙しい世代で、将来に対する不安を多く抱いている方が多いです。 私も同じ世代に生きているだけに、頂いた回答を読みながら胸が痛くなる内容もありました。 今後この病を一人でも多くの方に認知して頂けるよう、切に願います。
この質問で得た回答で圧倒的に多かったのは、「吐き気」「動悸」「めまい」「過呼吸発作」 「不安感・恐怖感」「広場恐怖」など、PDの代表的とも言える症状が大多数でした。 その他気になった回答を以下にいくつかピックアップしておきます。 ・逃げられない場所に拘束されたときの、焦燥感 ・嘔吐恐怖で食事が満足にできないし、乗り物にも抵抗がある ・不眠 ・鬱病も併発してしまうこと ・しびれ ・呼吸困難 ・自殺願望 ・死への恐怖 ・何に対しても「敏感」になってしまったこと ・気持ちがマイナス思考になって考える事が怖い ・常に非現実的な世界にいるような気がすること ・腹部の痛み ・自由に出かけられなく、大勢の人たちとの交流ができない ・一人で外出ができないこと ・急に血の気がひいてどうしようもなくなる ・突然息が苦しくなって水中でおぼれている感じがする ・脳の膨張うずき感 ・頭が禿げると思うほどの痺れ ・脳貧血(起立性低血圧)発作
・はい−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−→30人 ・いいえ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−→6人 ・ある程度は−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−→36人 ・あまり得られていない−−−−−−−−−−−−−−−−−→12人 ・得られている人とそうでない人がいる−−−−−−−−−−→32人 ・わからない−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−→3人 計119名 この結果を色々な角度から捉えることが出来ると思います。 半数以上の方は理解を得られている方に傾いており、良い傾向にあるようにも見えます。 また、「いいえ」と「あまり得られていない」と回答した方が全体の1割以上います。 この割合は多いのか少ないのか・・・?
PD発症の引き金となった要因はは十人十色、実に様々な回答を頂きました。 やはり恋愛・親子・職場などの人間関係のストレスや、仕事のストレス、身内や親しい人との離別、 いつもと変わりない日常生活を送っている中で突然初めての発作が起こったというPD独特の原因不明などの 回答が多数を占めていましたが、個性的な少数意見を以下にピックアップしてみました。 ・父親の精神的虐待、裏切り ・多分親の教育方針と遺伝 ・高校の入学式を待ってるときに突然発作を起こし、その場から逃げた ・不便な新天地での生活や身内の他界などのストレス ・電車の中でお腹が痛くなり、降りたくても降りられなかった ・交通事故 ・離婚 ・食後に鼓動が早くなり血の気が引いてきた ・出産 ・手術後 ・転勤して住んだ田舎の団地での地元人の過干渉に辟易した ・自分への嘘 ・結婚 ・PTSDからの併発 ・ホルモンのバランスを崩した ・幼少のころの虐待 ・長期入院のストレス ・歯医者での治療中
この質問でも様々な回答を頂きましたが、やはり圧倒的に多かったのは「仕事」「お金」「友人・恋人」など、 それまでごく日常に当たり前にあった物事がPD発症と共に失ってしまい、180度変わってしまった生活に戸惑いを 感じてしまった方が多いようです。 また、精神的な部分では「自由」という回答も実に多かったです。 自由に外出が出来ない・自由に旅行が出来ない・自由に遠出が出来ない・・・などといった広場恐怖によって 失ってしまった事柄です。 また、「自信」「向上心」と回答された方もいらっしゃいました。 このページの序盤でも記載した通り、20代〜30代という人生で一番活躍する時期に発症してしまった方が多いために、 PDという病にかかってしまったショックというものは相当なものがあります。 出来ることならPD発症前の自分に戻りたい・・・そう思われる方も少なくないのではないでしょうか。
私自身もそうですが、逆にPDを経験したからこそ見えてきたもの・思えたこと・理解出来たことなど、 お金にはかえられない様々なことを得ることが出来ました。 PDという苦しみを乗り越えたからこそ得られたもの・・・きっとPD患者の方々はこれも皆経験してきたのではないでしょうか。 頂いた回答の中で多かったのは「人の痛み(気持ち)がわかるようになった」「人の暖かさ」です。 自分が沢山の痛みを知ってきたから、他人のことも理解出来る・・・また、相手の立場になって物事を考えられる ようになったなど、目には見えない人としての大切なものを沢山得ることも出来たという回答が多かったです。 このアンケートでの回答に目を通して、とても心に染みる回答が多々ありました。 回答をピックアップしてみると・・・ ・普段の生活がいかに幸せかや、家族・恋人・友人の大切さを知ることができた。 ・自分と向き合えた時間 ・生きる大切さを学んだ ・ネットを通じ全国に友達が出来た ・人からの与えられる勇気や元気 ・感謝の気持ち ・新しい人生のスタート ・知識 ・家族との和解 ・視野が広くなった ・前向きさ ・人を見る目 ・家族や恋人、友人などとの絆 ・生涯の伴侶 ・強い意志 ・健康のありがたさ ・自立 ・精神疾患への偏見がなくなった などなど、本当に沢山のご意見を頂きました。 残念ながらこの質問で「ない」と答えられた方もいらっしゃいました。 「PDになって良かった」とまでは言えませんが、私はこの長い人生の中でとても貴重な体験をしたとも感じています。 ずっと健康でいられたら、それはそれでとても素晴らしいことだと思います。 だけど現在PDの症状でもがき苦しみ、暗闇の中にいる方々へ「この病は辛いことばかりではない」というのも 頭のどこかに置いて頂けたら・・・という願いがあります。 どうか望みは決して捨てないで下さい。
PD患者にとって【不安】とは、切っても切れないものだと思います。 一瞬にして沢山のものを失い、「この先どうなるのだろう」「どう生きていけばいいの?」「仕事は?」「お金は?」と 次から次へと不安に感じてしまうことが多いと思います。 この質問の回答は淡々とピックアップしていきます。 ・結婚が出来ないのではないか ・社会復帰 ・収入 ・遠出も出来ないこと ・一人暮らし ・何時完治するのか ・再発の恐怖 ・長生きできるか ・人に迷惑をかけないか ・人間関係 ・薬の副作用 ・旅行 ・出産や子育て ・不安のない人生を送れるか ・子供への遺伝 などのご意見を頂きましたが、ほとんどの回答が「仕事」「結婚」「妊娠・出産・子育て」「完治(再発)への不安」に 絞られていました。 これらの回答を見て「一人じゃないんだ」ということを再認識出来ました。 また少数意見ではありましたが「今はない」という前向きな回答も頂いています。
ちょっと小難しい質問ですみません(^^ゞ 色々とご意見は分かれていたのですが、印象的だった回答をピックアップします。 ・まだまだ、日本の社会では偏見が多いと思う。だから患者さんも胸を張っていけないのが悔しい。 ・PDである事を隠さずにいられるのは偏見がないからなのか?私が鈍感なのか?でも、PDを理解してもらいたいと思うより、こんな病気もあるって事を知ってもらうために今後も隠さず話していきたい。 ・精神科系の薬に対しての偏見が強い人は,薬について理解することはまず難しいと思います。PDは他の病気同様もっと社会的認知や理解が必要だと思います。目に見える松葉杖があるなら目に見えない松葉杖だってあることを解ってくれる人には解って欲しい。 ・突然発症した場合一番先に掛かるプライマリーケアの医師の認知度が低いし、心の病=頭がおかしいってなる考え方を何とかして欲しい。100人中2〜3人は発症する病気だから、明日はわが身かもしれないのに人ごとだと思っているから…。 ・理解者が段々増えている事、又病気に対して興味を持ってくれてる人が増えているのは嬉しい。ただ、社会生活で実際に生活をしてみると病気への理解へは薄いというか難しい。 ・芸能人の人のPDが多く取りざたされるようになって、ちょっと認知度が上がったような気がする ・徐々にメディアに登場する様になったが、まだまだ『人ごと』感が強い。 ・発症時の事を考えると今では予想以上に認知されたように思います。その反面ただ単純にパニくる病気と思っている人が非常に多いです。製薬会社の近年における治療薬開発への取り組みは評価出来ます。ただ治療へのガイドラインが確立されてない事から、患者が受ける医療の質に大きなばらつきがあり、精神科医以外の医師の認知度がまだ低い現状は非常にまずいと思います。あと薬学、医学からだけでなく、栄養学からのアプローチも今後は絶対必要だと感じています。 ・案外知られていること、案外以前そうだったという方がいらっしゃることに正直驚きました。 ・偏見はどんなことに対してもあると思うし、理解してくれる人たちがいるだけで、よしと思うしかないと思う。 ・日本では、”特殊な病気”として見られていると思います。そして、本人の努力、根性!等が足りない、といわれがちだとおもいます。特に、アメリカに来てからは、日本でのPDに対する知識、情報のなさを痛感しました。
またまた小難しい質問ですみません(^^ゞ しかし現在では各メディアでもPDを注目し始めています。 ココからも患者の声を発信していきたいと思います。 ・偏見を無くして欲しい ・PDという病気を「正しく」認識して、もっとメディアで取り上げて欲しい ・PD患者への理解 ・職場環境と体調による仕事内容や量を考えて欲しい ・雇用差別の排除 ・障害者の厚生年金の免除 ・PD患者も受け入れて頂けるような仕事の斡旋 ・PDを取り上げて放送するのであれば、多くの患者が納得出来る様な放送内容にして欲しい。 ・もっと原因と治療法を調べて欲しい ・精神神経科、心療内科に対して暗いイメージではなく、誰もが気軽に相談に行けるような社会 ・継続的に事実を確実に検証・問題提起し続け、医療の現場においてはより実践的かつ真剣な取り組みに繋げていって欲しい ・PDを悪く言わないでほしい 主にこんな回答を頂きました。 この質問の中で圧倒的な方が社会へ求めるものよりも、「マスコミの報道の仕方に不満を持っている」と読み取ることが出来ました。 もっとPDという病を取り上げてほしいと思う反面、間違った・あるいは心外な内容の報道になっていると感じている方も 多いようです。 テレビというものは思っている以上に影響力があるものです。 PDに限らず病に関するテーマを取り上げる場合、もっと慎重に放送してほしいと思います。 この質問で「興味本位なら興味をもって欲しくない」と回答された方もいました。 限られた時間の中で全てを伝えることは、困難なことなのかもしれません。 しかしこれまで何度かテレビで取り上げられている割には不満の数が耐えない現状を、もう一度見直して 頂きたいと思います。 個人的に、何名かのPD患者や経験者が監修に参加出来たらいいのに・・・とか思ったりしてます(^^;; |