2003/5(平成15年) 仕事復帰の第一歩++
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PDの症状もだいぶ克服出来、また新たな挑戦がしたくなった。
私の中ではPDが克服出来たら、最終的には仕事復帰がしたいという目標がずっとあった。
そしてそれが私にとってゴールであると。
「仕事さえ出来るようになれば、この先どんなことがあってもなんとかなる」という気持ちが、 心のどこかにあったのかもしれない。
だからといって、外へ働きに出ることを考えると躊躇してしまう自分。
やっぱりそこまでは回復していないということを痛感せざるを得なかった。
しかし、家でやる仕事ならなんとか可能だろう。

いっそのこと、趣味でやっていたことを仕事にしてしまおうと。。。
行動に移すまでは何度も何度も悩み、迷った。
本当に最後まで責任を持ってやり遂げることが出来るだろうかとか、途中で体調が悪くなって 続けることが出来なくなってしまうのではないか、誰かに迷惑をかけてしまうのではないか…etc…
暫くの間は「やりたい!やろう!」という気持ちと「やっぱり今はやめておいたほうがいいんじゃない だろうか…」という気持ちの繰り返しだった。

散々悩んだ挙句出た答えは前者だった。
やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいい。
それよりも自分自身が、それをやりたいと強く願っている。

こうして私だけのお店が出来た。
何もかもを自分一人できりもりする仕事。
大変なのはわかっている。
だけれど好きで始めたことだったし、何度も悩んで出した結果だったから「苦」になることはなかった。

「仕事」とはいえ人と人との暖かい触れ合いが多く、顔の見えない相手なのになぜか画面の向こう側にいる人の 表情が見えるほど私にとっては新鮮なものだった。
最初は大変だと思うことのほうが確かに多かったが、これは私にとって何か大きなものを得られる チャンスなのではないかと思っている。


2003/7(平成15年) 6年ぶりの仕事復帰++
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外で働く仕事から離れて約6年。
かなりのブランクがあり、外で働くという感覚がどういうものなのかもすっかり忘れていた。
眠い目をこすりながら毎朝けたたましく鳴る目覚まし時計に起こされ、晴れの日も雨の日も 吹雪の日でも毎日フルタイムで出勤していた自分。
今の自分からは想像もつかない生活。

私はPDにかかってから、もう自分は一生外で働くことは出来ないのではないかと思っていた。
外で働くことを考える時、いつも目覚めの時のことから想像し始め、結局身震いをして頭からその考えを追い払っていた。
6年前、私がふらついた足取りで会社まで行き、発作が治まらずたったの30分で早退してそれから 2度と仕事へ行けなくなった、あの最後の出勤の日のことを思い出し恐怖だった。

でも今年に入ってから回復はすこぶる好調で、5月からは自宅での仕事も始めていたせいか、
その恐怖感は少しずつ薄れていっていた。
そんな時、ひょんなことから近くに住む自営業を営んでいる友人のところでパートとして働かないかという 話が舞い込んだ。
私はふたつ返事でOKしていた。
というよりも、自分から志願していた。

仕事は週1〜3日、1日4時間程度の勤務で長いブランクを経ての仕事復帰には無理のない最高の条件だった。
しかもレオンも連れていける。
託児所ならぬ、託犬所付きなのだ(笑)

いざ仕事が始まり最初は予期不安やら期待やら色々な気持ちが心の中で混乱していたが、
全く知らない場所ではないという安心感からか、発作に至るようなことはなかった。
しかし本当にお金を稼ぐということは大変なことである。
決して楽な仕事ではないし、外で働けなくなってからのブランクが長かった私には初めはそれなりに キツイものはあった。
でもそんなことは誰しもが通る道で、当たり前と言えば当たり前のこと。
そう割り切りながら、自分の中で仕事をしている間はうまくPDと切り離せるようになってきた。

仕事はとても特殊なもので、私にとっては何もかもが初めての経験。
でもやっていくうちに、嫌いな仕事ではないなと確信した。
それからは仕事が楽しくて楽しくてしょうがない。

こんな気持ちは、きっとPDにならなければ味わえなかった気持ちだと思う。
何をやるんでも「それが出来ることの喜び」をいちいち感じることが出来る。
予期不安も感じずに職場へ車で向かえるだけでも嬉しい。
職場で笑うということが出来る余裕があるのが嬉しい。
本当に何もかもが嬉しいだらけ。
昔はサボることばっか考えながら仕事をしてたくせに、すっかり変わり果てた自分に笑ってしまいそうだった。

この仕事が続けられるのは、たぶん旦那の転勤が決まるまで。
いつまでこの職場で働き続けられるかはわからないけれど、その時が来たらたぶん私の中では大きな ステップアップに繋がっていると思う。