2004/3(平成16年) 歯科通院++
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数週間前から虫歯だった歯がとうとう痛み出し、夜も眠れぬほどの痛みに悩まされるようになった。
元来歯医者嫌いの私でも、ここまで痛くなるまで放置することはなく今までは嫌々ながらも最終手段を取る前には 歯医者さんへ行っていたのだが、今回ばかりは一歩を踏み出す勇気はなく、かといって行かなくてはいけない というプレッシャーで眠れぬ毎日を送っていた。

しかし虫歯だけは放っておいても治るわけではなく、また自分の力で治せるわけでもなく、いつかは 歯医者さんへ行かなくてはいけない。
そんなことでモヤモヤと頭を抱えること数週間後、やっと観念して歯医者さんの門を叩くことになった。

でもどこの歯医者さんにしようか。
近所の歯医者さんならツテはある。
だけどやっかいな患者になることは目に見えていて絶対に迷惑をかけるだろうと思い、迷った挙句最終的に いざとなったら全身麻酔という手段も使える大学病院の付属歯科へ行ってみることにした。

その前にまずはPDで通っているかかりつけの病院へ行って相談をしてみよう。
紹介状も書いてもらうつもりでクリニックへ向かった。
事情を話し、医師にも沢山背中を押してもらった。

大学病院というと、私の中でのイメージは医師は笑顔一つ見せずに淡々と治療し、衛生士さんたちも せかせかと真剣な表情。
そして待合室は患者でごった返し、予約をしていても数時間待たされるというイメージしかなかった。
個人病院であろうと大学病院であろうと、一長一短。
どこかで踏ん切りをつけなければいけない。
そして重い腰を上げて病院へ向かった。

当然のように予期不安を抱えながら突入するも、私が抱いていたイメージはことごとく 破壊された。
医師も衛生士さんも明るく笑顔で、初診にも関わらず待ち時間はほんの10分くらい。
まず始めにカウンセリング。
自分がPDであることを細かく説明した。
今やPDの患者が来院することは珍しいことではなく医師もすんなり受け入れてくれ、 決して無理のないような治療の仕方で頑張っていきましょう!ということになり、 これならなんとか通えそうかも…という漠然とした手ごたえを掴んだ。

そして肝心な歯をチェックされると、覚悟はしていたものの予想以上に悪い状態だったことが わかった。
本来なら神経を抜かなければいけない歯が3本もあったのだが、そこはさすが大学病院。
神経を抜く以外に別な治療法を見つけ出してくれて、本当にストレスの少ない治療に 専念してくれた。

歯科通院に対して尋常ではないトラウマを持っていた私も、その呪縛から少しずつ解き放たれる 瞬間を味わった気がした。
通院はきっと長引くであろうけれど、これは失ってしまった大事なものを取り戻す大切な期間と 考えを切り替え、前向きに頑張っていこうと思う。


2004/4(平成16年) レストランでの外食克服++
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友人など誰かの家での会食、野外でバーベキューなどの外食にも克服出来、だいぶ外食というものにも 慣れてきた私。
しかし肝心な「お店での外食」が未だに克服出来ずにいて、ずっと気がかりだった。
やはりこれを突破しなければ、自分の中では外食を克服したうちには入らないという気持ちが あったからだろう。

ある日ファミレスへお持ち帰り用のメニューを買う目的で向かった。
お店の中へ入ると割合すいていて、突発的に「今なら大丈夫かも」という意識が働いた。
旦那に「食べていく?」と言って着席。
PD以来、初のお店での外食チャレンジ。

メニューをオーダーして運ばれてくるまでの間は、やはり少しずつ予期不安の波も襲ってきて そわそわしていた。
結局その余韻をひきずったまま半分程度しか食べることが出来ずに箸を置いたんだけど、 次第に「やっとここまでこれたんだ」という嬉しさが込み上げてきて、不思議なくらい スーーッと体調が復活。
残していたものを再度食べ始め、しかも追加でデザートなんかも注文。

この調子でいけば近いうちに外食恐怖も克服出来そうだなという手ごたえを感じた。
その後はまるで階段を一気に駆け上るように色々なところへ挑戦。
そして成功。
レストラン、焼き鳥屋、ラーメン屋…。
年末には友人達と居酒屋で飲み会をするまでの回復に成功した。

自分の中で一番克服が困難と思っていたこの外食も、ようやく克服の兆しが見えて 本当に嬉しい。